もっと知りたいエコロジー:自転車に乗ってCO2と脂肪をダイエット
4月はいろいろなことが始まる季節。環境面では京都議定書の第一約束期間に入ったことが大きなニュースだ。「もっとエコロジカルな暮らしを心がけなければ」と気が引き締まる。
http://mainichi.jp/life/ecology/mottshiritai/news/20080424org00m040009000c.html
筆者にとっては、特定検診、いわゆるメタボ検診が始まったことも気にかかる。もともと大柄なのだが、ウエストサイズは立派なメタボ。とても他人事ではない。
「京都議定書」と「メタボ検診」という無関係そうなキーワードが頭の中で交錯したとき、ふと「エコサイクル・マイレージ」を思い出した。
エコサイクル・マイレージは、2003年にNPO法人「自転車活用推進研究会」(以下、自活研と略)が立ち上げた。自転車で走った距離と時間を、エコサイクル・マイレージのウェブサイトに毎日書き込むだけで、同じ距離を自動車などで移動した場合と比べて、どのくらいCO2を削減したことになるのか、どれだけのカロリーを消費し、 余分な脂肪が燃焼したことになるのかを調べられる。つまり環境への貢献度と、健康面での効果が数字となって表現されるシステムである。
はるか昔、サイクリスト少年だったメタボ中年にとっては心ひかれる取り組みだ。かくして自分の背中を後押しするように、自活研への取材を申し込んだ。
自活研は、内外の自転車政策の現状を調査・研究、取りまとめることや、我が国における総合的自転車政策への提言を取りまとめることなどを目的として、00年9月に発足した。06年7月にNPO法人となり、今に至っている。
事務局長の小林成基さんは、エコサイクル・マイレージのスタートは調査だったと話す。
「自転車を日常的に使っている人が、どのくらい走るか調査するために03年9月にスタートしたんです。3カ月間にわたり500人のモニターが参加しました」。
モニターの中には、調査への参加がきっかけになって自転車通勤を始めた人もいたという。当初は調査期間の3カ月で打ち切る予定だったが、モニターの間から「やめないでほしい」という声が高まった。
「参加者から、記録が残るのがいいという声や、見ず知らずの人が同じ目的で自転車に乗っていることが素晴らしいという声が寄せられました。また、エコサイクル・マイレージのサイト内に自分のページを持ち、日記をつけられるようにしたところ、コメントをつけ合ったり励まし合ったりして仲良くなっていきました。それを見ていて、ウチもやめられなくなりましたね」と小林さん。
以来、5年が過ぎ、参加者は4300人を超えた。これまでに全参加者により削減したとされるCO2量は、車換算で約1386トンに達している。
参加者は筋金入りのサイクリストが多いと思いきや、「約3割は女性」だという。小林さんはその理由を「いわゆるママチャリも歓迎しているので」という。どうやら通勤や買い物などに使っている人の登録が多いようだ。
一方で自転車がもっと日常的に活用されるようになるには、課題も多いという。
「自転車が安全に利用できる環境がありません。安心して止められる場所、走れる道、汗をかいた人が着替える場所もありません。それに日本は先進国で唯一、自転車が歩道を走ってもいい法律を持つ国なんです。そのため歩行者とのクラッシュなど、アクシデントが多発しています。そろそろ車優先の法律を見直し、車道を削ってでも自転車が走れるスペースを設けてほしいですね」。
たしかに日本は自転車が普及している割には、自転車専用のレーンが少ない。自転車が日常交通の主役として定着するには、ハード面の整備が必要な時期を迎えているのは確実だ。
最後に、筆者にとって最も気になる“健康に効果的な乗り方”について尋ねた。
「週に2回、1時間ずつ走るだけでもかなりの運動量になります。また、遠回りして、歩いて行く場合と同じ時間をかけるとすごく効果がありますよ」。
これならすぐにでも実践できそうだ。早速、自転車用メーターを買い、エコサイクル・マイレージにも登録した。効果のほどは、このコラムでお知らせしていきたいと思っている。
2008年4月24日
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