メタボが財政を圧迫?
大和市に最大で3億円のペナルティーも
http://www.townnews.co.jp/020area_page/03_fri/01_yama/2008_2/04_18/yama_top1.html
『2012年度までに受診率65%』、『指導対象者への保健指導の実施率45%』、『メタボ該当者と予備軍の減少率10%』-。これは、医療制度改革にともない今年4月にスタートした「特定健診」と「保健指導」で、市町村国保に課せられている目標数値だ。国保の現場は、ペナルティー付で国から降りてきた目標数値に困惑している。
平成24年度までの5年間で、国保を運営する市町村がこの目標を達成できなければ、75歳以上の長寿(後期高齢者)医療制度への拠出金が最大で現行の10%上乗せされる。
拠出金30億円の大和市の場合、最大で3億円の負担増を新たに強いられるが、目標を達成すれば最大3億円の拠出金が軽減される。これについて市の担当者は「多くの市町村が目標を達成すれば国の負担が莫大な額になる。そうした場合の財源はどうするのか」と、カネで尻を叩く国の方針に首をかしげる。
こんなケースも
新たに始まった「特定健診」と「保健指導」は、40歳から74歳までの保険加入者が対象で各保険者が実施主体となる。
会社員の妻などで昨年までは市の基本健診を利用してきた人は、今後は各組合などが実施する健診を受診することになり、健診内容が変わったり、同じ検査でも自己負担が増減するケースも出てきそう。
メタボ特化に警笛
特定健診の結果により、メタボ該当者や予備軍と診断された人には各種情報提供や支援を受ける「保健指導」が用意されているが、改善には本人の意思が生命線となる。
市の担当者は「ご本人の健康はもちろんだが、財政ともかかわりが深いことに理解を求めていかなくてはならない」と嘆く。
こうした実態について市の担当は、「糖尿病や高血圧、高脂血症の原因となるメタボを見つけ指導することで医療費の抑制につなげようとするのは分かるが、メタボに特化し過ぎては、幅広い疾病の早期発見・早期治療がおざなりにされてしまう」と警笛を鳴らす。
さらに「こうした背景からも大和市では今年度、19歳から39歳までの女性を対象に実施してきた身体計測や血液検査の実施回数を昨年度までの4回から6回に増やし、がん検診も拡大した」と強調している。
大和市が実施する特定健診は、従来の基本健康診査と同じ「問診・身体計測・血圧・検尿・採血」が基本。腹囲計測などが加わるほかは、医師の判断で心電図、眼底検査、貧血検査などが追加され、本人の希望で肝炎や胸部レントゲン検査(自己負担別途)も従来通り受けられる。
健診は市内の医療機関で6月から9月の4カ月間で受けられ、市では6月までに対象者約4万4,000人に受診券などを個別通知する準備を進めている。
平成18年度の大和市の基本健診の受診者数は3万1,129人。受診率は58.1%で県内でも4番目に高い水準だったが、今後5年間でこの受診率を65%まで引き上げなければ、3億円近い負担増が待っている。
「メタボ10%削減」のハードルも高く、健康都市を目指す大和市の行政手腕が試されるところだ。
スポンサードリンク