参院で同時解決運動 先進国の脱メタボ/途上国の飢餓問題
■低カロリーランチ+学校給食に20円寄付
「国会議員って意外にスリムなんだね。飢餓問題にも真剣に取り組んでいる!」。国会見学の小中学生らがこう感想を漏らし、尊敬のまなざしで見詰める日がやって来るかもしれない。カロリー過多で生活習慣病が多い先進国と、飢餓が深刻なアフリカなど開発途上国の問題の同時解決を目指す“一食二鳥”の運動が参院で始まったからだ。
http://www.business-i.jp/news/sou-page/news/200805230047a.nwc
◆50の企業・団体が参加
「テーブル・フォー・ツー」と呼ばれるこの運動の仕組みは簡単だ。500キロカロリー前後と控えめだが、栄養バランスにすぐれたランチを参院の食堂で食べれば、代金に上乗せされた20円を途上国の学校給食に回す。
2007年1月にスイスで開かれた世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」で提唱され、早速2月に伊藤忠商事が導入。これまで日本航空や大妻女子大学など約50の企業・団体が参加している。
◆かつて厚労副大臣も
これに着目したのが自民党の川口順子元外相、民主党の浅尾慶一郎氏、無所属の川田龍平氏ら超党派の参院議員で、昨年12月に推進議連を立ち上げた。政界では、かつて厚生労働副大臣2人が半年間の「脱メタボ作戦」を展開、結果を報道陣に公開するなど「健康に気を使う人が多い」(ベテラン秘書)とされる。
そうしたことも影響してか関心が高まり、44人が議連に参加。参院事務局や食堂と折衝を重ねた結果、「セロリと海の幸の塩いため定食」「塩味の鳥そばと小鉢」などといった和洋中の新メニューが加わった。
タンザニアのムタンゴ駐日大使らを招いた13日の試食会でも評判は上々。約20人の参院議員が「低カロリーなのにボリュームはあるね」と舌鼓を打てば、大使は「アフリカと日本を結ぶシンボルとなる取り組みだ。全世界に広めてほしい」と称賛した。
◆地方でもアピールを
今後は、運動の広まりが課題だ。特定非営利活動法人(NPO法人)「テーブル・フォー・ツー・インターナショナル」によるとインドでは2つの企業が既に導入、米国でも証券大手が今夏から始めるが「国内外ともまだ不十分」(小暮真久事務局長)な状況。
会社や学校の食堂で気軽に取り組める「脱メタボ」と「国際支援」を広めるには国会議員の果たす役割も小さくない。小暮氏は「地元に帰って企業や団体にPRしてほしい」と期待している。
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