近未来建築「中銀カプセルタワー」に未来はあるのか
ヒューチャリスティックな建築の驚異「中銀カプセルタワー」(銀座8-16)が、保守・保存に対する地元のサポートが得られないまま、存続の危機に立たされています。
http://www.gizmodo.jp/2009/01/post_4869.html
中銀は、故・黒川紀章氏が設計した1970年代メタボリスト様式(Wikipedia日本版)のビルです。地下1階・地上一部13階建て。中には住居・オフィスに使える「カプセル」という個別ユニットが140戸入ってます。
メタボリズム運動が目指したのは、体の新陳代謝のように環境に合わせて順応し、成長し、取換え可能な建築新システムの創出。1970年大阪万博で近未来住宅の可能性として提唱した「カプセル住宅」を、2年後の1972年に最初に具体化したのが中銀です。組み立て式のプレハブ住宅の走りと言えるかもしれません。因みに黒川氏は日本初のカプセルホテル「カプセルイン大阪」(1979年)を設計した人物でもあります。
このビルと日本のメタボリズム運動についてPingMagが素晴らしい記事を出し、それを紹介した米GIZMODOもビュー数36万超という大変な注目度です。日本を訪れた際、この外観を記憶に留めた方は意外と多いようで、「保存の予算はつかないの?」、「デザイン学校に改修すべき」など、いろんなコメントがついてます。
どこから掘り当てたものやら、中銀そっくりな冷蔵庫の山の写真も出ましたが、こちらに住民の方から寄せられたメールには「洗濯機は置けません」とあります。
ギャラリーもどうぞ。
残念ながらビル本体の複雑な性質、タイトな工期で設計にいくつか欠陥が生じたことなどの要因で解体やむなしとなり、修理・補修にかかる予算の問題もあって住民も投票で取り壊しに賛成したようです。解体とともに、日本建築史に欠かすことのできない作品が姿を消します。
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