09年頭に―贅肉削るべし、志削るべからず
「未曾有」「百年に一度」との枕言葉がかぶさった世界同時不況の嵐の中、2009年が明けた。干支(えと)で言えば己丑(つちのとうし)。生まれた年を加えれば、十二支、七回目の年男である。年頭、お屠蘇を飲みながら、頭をよぎった所感は「贅肉削るべし、志削るべからず」――。
http://www.news.janjan.jp/column/0901/0901130289/1.php
北海道神宮
元旦は、お屠蘇の酔い覚まし、お雑煮の腹ごなしも兼ねて、家内と連れ立って、北海道神宮に初詣に行くのが慣わしになっている。北海道神宮は札幌の都心から西へ4km円山の丘陵地に、1869年(明治2年)大国魂神(おおくにたまのかみ)ら三柱を主神に祀り、札幌神社として建立された。社殿は放火で焼失するなど、災厄にも遭ったが1978年(昭和56年)新築、復興された。それに先立つ1964年(昭和39年)北海道神宮と改称され、文字どおり北海道の総鎮守となった。
19万平方メートルにもおよぶ広大な境内には、ヒバ、エドマツ、トドマツの原生林に加え植林されたイチョウ、ナナカマド、ウメが生い茂り、なかでも創建の功労者、島義勇判官(佐賀出身)の慰霊のため植えられたというエゾヤマサクラの百年を超す老樹の一群は5月初旬、見事な花を咲かせ、幌都随一の桜の名所になっている。
地下鉄東西線、円山公園駅で下車し、公園を横切り、参道を進む。今年は雪も少なく穏やかな晴天で渋滞もなく、スイスイ進む。社殿で二礼二拍一礼し、お賽銭を投げ、家内安全と健康を祈った。天照皇大神宮のお札とマイカーに付ける交通安全のお守りを買った。
北海道神宮本殿
まず、「贅肉」である。厚労省は、昨年4月から特定検診制度(通称・メタボ検診)をスタートさせ、40-74歳までの公的保険加入者5,700万人に健康診断を義務付けた。検査内容は1.腹囲、2.血圧、3.脂質、4.血糖値の4つ。「医療費適正化計画」の一環で、肥満と生活習慣病に特化したのが、大きな特徴だ。医療費の削減が狙いであることは言うまでもない。
当時、まだ「すこやか検診」と言っていた前回の検査(20年1月10日)では、腹囲86cm(男性能適正値は85cm未満)メジャーで計測した看護師さんに「はぃっ、メタボ」といとも簡単にメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)と、宣告されてしまった。悔しいので、一念発起し、9カ月後、新制度のもとで受診すると体重を4.9kg落としたせいか腹囲も80cmで楽々クリア出来た。BMI(Body Mass Index=体格指数、体重÷身長÷身長)も22.2(基準値18.5-24.9)も基準内に納まった。
もう一つ、糖尿病の重要な指標になっているHbA1c(ヘモグロビン・エー・ワン・シー)は5.6(基準値は5.5以下)HbA1cは赤血球に含まれるヘモグロビンにブドウ糖が結合したもので、検査日から過去1-2か月間の平均血糖値を反映する血糖コントロールの指標。検査日の2、3日前から」アルコールや甘い物を控えても、ごまかしは効かない。3年前は、合併症が起こる危険ラインといわれる7.1だったから、3年間の努力の賜物だ。基準値圏まであと一歩。今年も「贅肉」を削るよう、一層心がけなければなるまい。
昨年の正月、本欄で「夏耕冬読―人生の至福は読書にあり」と書いた。95年から、年間100冊読破を目指し、簡単な読書日記を付けている。昨年も116冊読んだ。「志」というにはおこがましい興味本位の乱読だが、昨年に倣って印象に残った20冊をあげておこう。あくまで読んだ順番である。
1.堤未果「ルポ貧困大国アメリカ」(岩波新書)、2.船橋洋一「青い海を求めてー東アジア海洋文明紀行」(朝日新聞社)、3.船戸与一「満州国演義(3)群狼の舞(4)炎の回廊(新潮社)、4.三浦しをん「仏果を得ず」(双葉者)、5.ねじめ正一「荒地の恋」(文芸春秋)、6.「田辺元・野上弥生子往復書簡」(岩波書店)、7.藤村信「歴史の地殻変動を見すえて」(同)、8.野上弥生子「秀吉と利休」(中央公論社)、9.山本夏彦「夢想庵物語」(文芸春秋)、10.斎藤道雄「悩む力―ぺてるの家の人々」(みすず書房)、11.佐藤優「私のマルクス」(文芸春秋)、12.木野祐「古代出雲と大和」(大和書房)、13.海堂尊「ジーン・ワルツ」(新潮社)、14.山本紀夫「ジャガイモのきた道―文明・飢餓・戦争」(岩波新書)、15.佐野真一「甘粕正彦 乱心の曠野」(新潮社)、16.福田和也「地ひらくー石原莞爾と昭和の夢」(文春文庫)、17.葉室麟「風渡る」(講談社)、18.畠山重篤「鉄が地球温暖化を防ぐ」(文芸春秋)、19.帚木蓬生「インター・セックス」(集英社)、20.同「国銅」(新潮社)
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札幌は雪、また雪の日が続いている。晴れ間が覗くと車にスキー板を積んで、近くの森林公園に出かけ、歩くスキーで汗を流す。吹雪の日は夏の間、録画しまくったN響アワーや芸術劇場の番組を再生、クラシック音楽に耳をかたむけながら読書に耽っている。今年はどんな異次元の世界に出遭うだろうか、楽しみは尽きない。
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