メタボの原因は脂肪の炎症 薬で治療できるかも?
メタボリック症候群は、肥満でたまった内臓脂肪に免疫細胞が集まって炎症状態を起こすことが原因であると、東京大の研究グループがマウスの実験で確かめた。糖尿病などの生活習慣病をまねくメタボを免疫を調整する薬で抑えられる可能性を示した成果で、26日付の米医学誌ネイチャーメディシン電子版に発表した。
http://www.asahi.com/science/update/0727/TKY200907270063.html
東京大の真鍋一郎特任准教授と西村智特任助教ら循環器内科のグループは、蛍光色素を注射して内臓の脂肪組織の細胞をそのまま観察できる方法を開発、高脂肪のエサを与えたマウスの内臓の状態を調べた。
すると、マウスが太って脂肪細胞が大きくなるにつれ、病原体を攻撃する「CD8T細胞」というリンパ球の一種が出現し、さらに各種の免疫細胞が集まり、炎症状態になっていることが確認できた。
CD8T細胞を働かなくしたり、なくしたりしたマウスでは、高脂肪のエサを与えても、内臓脂肪に免疫細胞が集まる炎症の状態は起こらなかった。さらに、CD8T細胞がないマウスに、この細胞を入れると、脂肪組織に炎症が起きた。
また、脂肪組織の炎症が起きているマウスに、この細胞への抗体を与えると、インスリンが効きやすくなり、血糖値が下がった。
肥満した人の脂肪組織でも同じようなことが起きているのかはまだ不明だが、グループの永井良三・東京大教授(循環器内科)は「CD8T細胞を抑える薬などでメタボリック症候群による生活習慣病を治療できる可能性が出てきた」としている。(本多昭彦)
スポンサードリンク